月刊カジュアルゴルフ4月号に掲載されたコラムです。
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この時期になるとゴルフクラブの最新モデルも出揃い、私達の購買意欲を大いに刺激してくれますね(笑)
憧れのあの選手が使うクラブはもちろん、新素材、新機能で飛距離◯ヤードアップ!なんていう謳い文句を見るとついついポチッとしているという方も多いのではないでしょうか?一方でゴルフクラブってなんであんなに高いんだろ?と不思議に思う方も多いかも知れません。
大手ゴルフメーカーの財務諸表を見ると、ゴルフクラブの原価率はおよそ50%程度で、価格の約半分が材料費、製造費、研究開発費に使われていることが分かります。
ゴルフクラブを作るのには金属やカーボンなどの多くの原材料が使われることはもちろん、工場や製造ラインなどの設備費などもかかります。また肝心のクラブの機能を設計するためのエンジニアには物理学者、数学者、コンピュータ科学者、最近では宇宙工学の専門家なども関係しているそうで、大手ブランドでは1社あたりで80名以上のそうした科学技術の専門家を雇用しているそうです。
さらに驚くのが総売上高の約35-40%に該当するマーケティング費用で、これは契約選手に支払われる契約金や広告費用などを意味します。
有名選手が使うクラブは世界中で飛ぶように売れますから、ゴルフクラブは開発競争もさることながら、こうしたマーケティング競争の世界でもあるわけです。出荷された後にも流通や小売マージンが35%ほど上乗せされて私達消費者の手に届きます。高くても欲しくなるクラブはこうして作られているんですね。