月刊カジュアルゴルフ3月号に掲載されたコラムです。
月刊カジュアルゴルフのウェブマガジンはこちらからご覧になれます。
昨年はシンデレラガール渋野選手の話題で持ちきりだった女子ゴルフですが、支部の選手がサンドウェッジだけで1日600~700球の練習を毎日行った話や、ショートパットを毎日ラウンド後に欠かさず練習したことなどが紹介されていました。
野球のイチロー選手も子供の頃に7年間欠かさずにバッティングセンターに通い、プロ入り後も同じルーティーンを崩さずに練習を続けていたのは有名な話です。
ゴルフに限らずトップアスリートと言われる彼らほど基礎練習に多くの時間を割いている理由は、一般的なトレーニング論では、1.)意識的段階、2.)感覚と運動の連合段階、3.)無意識的な段階というステップを踏んで技術が身につくと言われているので、例えば小さなスイングや素振りという基礎練習は、クラブを振る、ボールに当てる、という技術の基礎と言えます。その基礎的な動きの中での微調整を繰り返すことで無意識段階へと昇華させる手段なのです。
私たちは普段ドライバーなどの長いクラブを中心に練習してしまいますが、長いクラブは遠心力が多く働くので、どうしても力に頼ったスイングになってしまいます。
もちろんスピードやパワーをあげる手段として、長いクラブでの練習も不可欠ですが、クラブをボールに当てるという基本的な動作を身につける意味ではアプローチや素振りはその基礎と言えます。
ここから私たちが学ぶべきことは、上達できるかというのは言い換えれば、基礎の大切さに気づくまで基礎を続けられるか?ということにかかっているのではないでしょうか。