月刊カジュアルゴルフさんに連載している記事を公開しております。
月刊カジュアルゴルフのウェブマガジンはこちらからご覧になれます。
ゴルフ雑誌やYoutubeを見ると最近は「床反力」というキーワードが頻繁に出てきます。「床反力」とは人間が動作した時の足底に加わる力の反作用を言いますが、これはスイングだけではなく歩行を含めたあらゆる動作で行われています。
簡単に言うと私たちは自重(自分の体重)によって地面に圧力をかけていて、その圧力を利用して体を動かしているということです。例えば体重65キロの私だと、この65キロという体重で地面を押していると言えます。
この65キロというプレッシャーを利用して下肢を踏ん張り、体の回転運動を生み出しています。踏ん張る力が増えると、回転速度が上がる、踏ん張っているので足裏にかかる圧力も上昇するという関係です。
なので足裏に力を込めて地面に踏めば回転力が上がるというものでもなく、足圧が上がるのは回転力を上げた結果であって足圧を上げれば回転力が上がると言うものでもないのです。
また例えば宇宙のような無重力状態や、氷上のうような超潤滑状態(摩擦がない状態)、あるいは泥沼のような下が柔らかい状態でスイングが出来るか?というと出来ないのが想像できます。これは床半力を使って人間が動作をするには、重力、摩擦、地面の硬さが必要ということです。
床反力と聞くとヘッドスピードが上がる魔法のキーワードのように聞こえますが、実は私たちが当たり前にやっている動作です。これを上手く利用するためには闇雲に圧を上げるのではなく、圧がかかる回転の仕方を身に付けるといいですよ。