月刊カジュアルゴルフ2021.10号〝開かれたゴルフ〟への道程。 100年の空白を通じて知る ゴルフとオリンピックの深い関係。

月刊カジュアルゴルフ10月号に掲載されたコラムです。

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コロナ禍で開催が危ぶまれた東京オリンピックも閉幕し、メダルの獲得が期待されたゴルフでは稲見萌寧選手がゴルフ競技では日本で初となるメダルを獲得して話題になりました。

オリンピックでのゴルフ競技は前回2016年のリオデジャネイロで112年振りに復活し今回の東京が近代オリンピックとしては4回目の開催となりましたが、実はそれまで開催されていなかった理由は「性別や社会階級、宗教、人種による差別を受けない」というオリンピズムの根本原則から外れていたことが原因と言われています。

実際に4大メジャーの一つであるマスターズトーナメントに初めて黒人選手が出場したのは1975年のリー・エルダーで、その当時でも出場に際して脅迫や嫌がらせが相次いだと言われています。一般のゴルフ場でも黒人や女性がプレーできない、あるいは会員になることを認められないプライベートコースが多数ありましたが、2012年にオーガスタナショナルに初めて女性メンバーが誕生したことを皮切りに、世界最古のゴルフクラブであるミュアフィールドも2017年に初の女性メンバーを認める決断に至りました。

この背景にはこれまで先進国を中心に発展してきたゴルフ競技を真に国際化するために、世界中が注目するオリンピックにゴルフを復活させるという願いのもとに、あらゆるゴルフ団体が結束し、こうした名門クラブへも働きかけた結果と言えます。

近年のオリンピックの在り方については様々な意見がありますが、結果的に世界を巻き込んだスポーツと平和の祭典は「開かれたゴルフ」へのきっかけの一つになったとも言えます。

この記事を書いた人

ゴルフ活動家
ゴルフビジネスに特化したコンサルティング、ゴルフ場のオーナー代理人、ゴルフコース改修プロジェクトマネージャー、人材育成のためのコーチング、セミナーや執筆をしてます。詳しくはプロフィールページをご覧ください。

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