月刊カジュアルゴルフ11月号に掲載されたコラムです。
月刊カジュアルゴルフのウェブマガジンはこちらからご覧になれます。
過去のコラムのアーカイブはこちらからご覧になれます。
皆さんはバンカーのないゴルフ場をプレーしたことはありますか?
アメリカのメリーランド州クラウンズビルにあるパブリックコース「アイゼンハワー・ゴルフコース」では2019年のコースの改修を経て56個すべてが取り除かれたそうです。
「ゴルフコースの中でも、バンカーは特にゴルファーからの苦情が多い部分でした。」と今回の改修を実施した設計者アンドリュー・グリーン氏が語るように、読者の皆さんも「バンカーに入ったら足跡があってうまく打てなかった」「水たまりになっていた」「砂が硬かった」などバンカーの良くない思い出は多いのではないでしょうか?
さらにゴルフ場にとってもバンカーは悩みのタネで、バンカーリップ部分は芝刈りの機械で刈ることができないので人手がかかりますし、砂も雨で固くなったり、風で飛ばされたりと、定期的に入れ替えなくてはいけないので手間も維持費も多くかかります。
ゴルファーの評価が低く、かつコストもかかっているバンカーを取り除くという前代未聞の試みでしたが、「プレーのしやすさと長期的な持続性を最大限に高めることに注力しました。」と同氏が語ったように、バンカーを取り除いた代わりにフェアウェイとグリーンを拡張し、コースの難易度は以前と同様を維持しながらも、コース維持費は大幅に下がり、プレースピードは以前よりも早くなり、顧客満足度や来場者数も向上したそうです。
「バンカーレス」という新しい演出は新たなモデルになるかもしれませんね。