チップは絶対なの?タイのキャディさんの報酬システムから見るチップの考え方

タイのゴルフと言えばキャディさんが一人に一人付くことが有名ですね。

プレーをしたあとにチップを渡しますが、いくら渡せばいいのかな?なんて迷うことはありませんか?
キャディさんの雇用体系や、タイの人件費の相場を知れば、適正なチップが自分で判断できるようになりますよ。
「日本人はケチ!」なんて言われないためにも基本的な仕組みを覚えておきましょう。

目次

タイのキャディさんの給料

キャディさんの給料は「キャディフィ + チップ」です。
タイのゴルフ場でプレーするとキャディフィーだけは現金で支払うというケースが多いと思います。
これはそのままキャディさんに渡されます。
だいたい今のタイのキャディフィーの相場は350バーツから500バーツくらいで、コースのグレードによります。
高級コースほど良いキャディさんを採用しなきゃいけないし、教育費用もかかるので、キャディフィーはコースグレードに比例して上がります。

タイの最低賃金は県ごとに日額で定められていて、日系企業が多く集まるチョンブリー県や、観光地として有名なプーケット県が336バーツ、ラヨーン県335バーツ、バンコク都331バーツとなっています。(2019年時点)
多くのコースではキャディフィー350バーツを採用していますが、これはすなわちキャディフィーは最低賃金ということを意味しています。

日当ですから、例えば350バーツだと仮に月に25日働いても8,750バーツ程度の月収にしかなりません。
新卒1年目の給料でも17,000バーツ程度ですから、これではかなり少ない報酬ということになります。
これがキャディフィーと同額のチップをもらうとやっと新卒者の報酬と同額程度になります。

このことから分かる通り、日本でいう”心づけ”とは意味が違って、チップはもらう前提ということで働いています。
なのでチップは必ず渡しましょう。
ちなみにチップの相場はそのコースのキャディフィーと同額くらいが目安なので、350バーツから500バーツくらいと思っておきましょう。
(最近はニカンティやアマタスプリングのようにチップも込みになっているコースも増えてきていますので注意してください)

タイのキャディさんは正規雇用じゃない

タイは1年を通じてゴルフに適した気候と言われていますが、10月-3月がハイシーズン、4月-9月がローシーズンという2期制です。
タイのゴルフ場の来場者の多くは外国人に占められていて、その多くはヨーロッパやアジアのタイ以北から暖かさを求めてきます。
実はコースのコンディションなどはローシーズンの方が良いのですが、必然的に来場者が多くなるハイシーズンに来場者が集中します。

ですから、キャディさんは需要に合わせて稼働する非正規雇用です。
さらに出勤してもお客様につかなかった時は給料がもらえません。

私を予約して!はモテているわけではない

特に宿泊施設付きのゴルフ場でプレーをすると、「ここに泊まるの?」「明日もプレーする?」「プレーするなら私をブック(予約)して」と聞かれるケースが多いのですが、あれは決してモテているわけではなありません(笑)単純に出勤するからには仕事をしてお金を稼ぎたいという意味です。
たしかに日本人はマナーがよく、キャディさんからすると手間がかからないお客さんなので人気がありますが、特に男性の方は「あれ、もしかしてオレ気に入られたのかな?」と思ってしまいますが勘違いしないようにしましょうw

キャディのチップは任意ではなく義務です

チップについてはまた別の記事でも書きたいと思いますが、どうしても日本人には馴染みがないので支払うことを忘れてしまいますが、基本的にサービスが伴う仕事についてはチップは義務です。

例えばキャディさんであれば、クラブを運んでボールを探せば良いわけで、それ以上の仕事(例えばプレーのアドバイスをしたり、ボールを拭いたり)というのはサービスという位置付けです。
チップは必ず払いましょう。

この記事を書いた人

ゴルフ活動家
ゴルフビジネスに特化したコンサルティング、ゴルフ場のオーナー代理人、ゴルフコース改修プロジェクトマネージャー、人材育成のためのコーチング、セミナーや執筆をしてます。詳しくはプロフィールページをご覧ください。

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