自己発見で成長を築き上げることの重要性

どうすれば上達できるのか?これはゴルファーが抱くもっとも根本的な問いです。

一般的に運動学習の段階は3つの段階に分類されます。
1.理解段階
2.練習段階
3.無意識段階

無意識段階になると思考のプロセスから解放され、自然の動きに身を任せることができます。ミスをするショットの多くは理解や練習の段階にあることがほとんどです。

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練習したことのないショットを試してはならない

プロの世界では「練習したことのないショットや、過去に成功したことのないショットを試合中に試してはならない」という格言があります。皆さんはどうでしょうか?

イメージが先行して、過去に打ったことのないローボールで林を抜けようとしたり、一度も上手く打てたことのないロブショットを試したことはないでしょうか?

私がプレー中に経験した不安と恐怖の経験も、大事な試合中に新しい動きを試してしまったことが原因でした。練習で上手くいっていないことをプレー中にやろうとしてしまったことで、「ミスが不安を呼び不安がミスを呼ぶ」というバッドスパイラルに入ってしまったわけです。

学習効果が最も高いのは「自己発見」

練習とは脳からの指令によって筋肉が正しく動くようにすることです。プレー中に起こり得る状況に備え、対処するスキルに対して確信を得ることです。

アメリカ心理学協会の研究結果として、学習効果が最も高いのは「自己発見」であると結論づけています。

自分の思考の癖を知ることや、自分が出来ることと出来ないことを知ること、得意なことと不得意なことを知ることは、成長を達成する上で最も重要なことです。

自分を知ることから成長は始まる

あなたにはどんな思考の癖がありますか?
例えばプレーが上手くいっている時に何を考えますか?逆にプレーが上手くいっていない時はどうでしょうか?ミスの前、ミスの後にどんなことを考えたか?それらをメモにとって見返すと自分がどんな思考の癖があり、何を考えた時にミスをするのか分かります。

スキルも同じです。
自分の出来ることと出来ないことを書き出してみましょう。出来ないことのリストの中で無意識にプレー中にやっていることはありませんか?

多くの人は自己発見によって成長する

過去の偉大なゴルファーの多くは今のように専門家からアドバイスを受ける機会はほとんどありませんでした。しかし彼らは自己発見によって学習してきました。

自分のできないことを知り、それが出来るまで少しずつ工夫を加え、何かを変えてみる。そうした試行錯誤の過程が、精神面と肉体面を繋ぐ能力を成長させ上達してきたのです。

現代は様々な種類のセンサーが小型化高精度化され、さらにセンサーが取得したデータを解析するアプリケーションも高速化大衆化しています。

多くの科学的データがゴルファーの上達をサポートする一方で、答えが分かっているがために私たちは間違ったことを試す機会が減少しています。

あるスキルを無意識に実行できるようになるために、ただひたすらに試行錯誤をするという経験を経ず、常に思考や知識に囚われた状態が続いて、無意識段階になることを拒んでいるのです。

シャローイングも、ハンドファーストも、地面反力も、過去のプレーヤーたちのひたすらの試行錯誤と自己発見の上に生まれた一つの結果であることを忘れてはいけません。

あなた自身の発見に上達は宿る

もしあなたが本気で上達を願うのであれば、手順や知識や情報に頼らず、出来ないことを出来るまで、自分の頭と体で考えて、試行錯誤を繰り返してみてください。

どんなレッスン書や、どんなに優れたコーチのアドバイスよりも、あなた自身が発見することに上達は宿るのです。

この記事を書いた人

ゴルフ活動家
ゴルフビジネスに特化したコンサルティング、ゴルフ場のオーナー代理人、ゴルフコース改修プロジェクトマネージャー、人材育成のためのコーチング、セミナーや執筆をしてます。詳しくはプロフィールページをご覧ください。

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