こちらのブログはThe Golf Retreatに掲載された内容を転記しています。
どんなスイングを参考にしますか?
前回の「スイングに完璧な理論があるのか?」という記事を書きましたが、その中で、年齢や体型によって教え方は変わってきます。という内容をお話ししました。
PGAトップ選手や、人気の女子ゴルファーを参考にする方が多いのですが、彼らは人気もあって露出も多く、目立つので、有名プロを題材にしたスイングのテーマの方が皆さんにお届けしやすいというのが理由だと思います。
またスイングの研究自体が、第一線で活躍してるゴルファーは、何が凄いのか?というのを研究のテーマにしている場合が多いので、そうしたトップゴルファーの弾道測定データや、動作解析データが多くの方の目に触れやすいことも原因だと思います。
ロールモデルに近く?遠ざかる?
例えば10代のプレーヤーがプロを目指してやっていこうと思った時に、20代とか30代のプロのスイングをロールモデルとしていくと、彼らはそれに年齢が近づいていきます。
より近い体格や体型になっていくので、特に若いゴルファーが、活躍しているプレイヤーを目指して研究をするというのは良いことですし、こうした研究が未来を担うゴルファーに活用されるのは、研究の目的とも合致していると思います。
一方で、例えば50代や60代のアマチュアゴルファーが、20代とか30代のプロのスイングを参考にするのはどうでしょうか?
これは私の主観ですが、自分の体がロールモデルから年々遠ざかっていくことを考えると、弊害も多いのかなと思います。
シニアゴルファーの技術
アメリカのシニアツアーでは、過去にトップレベルで活躍した選手がたくさん出ていますが、彼らは今50代後半や、60台になっても、アンダーパーでプレーして、優勝スコアは毎回4日間で10アンダーを超えます。
ゴルフの技術はもちろん、飛距離もかなり出ています。
そんな彼らがどうやって60代になっても、アンダーパーでプレーして300ヤード近くを飛ばせるのか?ということから学ぶことは多いと思います。
そこには、若いプレイヤーと違い、柔軟性や筋力の低下をカバーする技術があります。
雑誌やインターネットで目にする多くの理論で理想とされている動きとは違っていても、彼らを参考にしながら、その時の自分の身体の特徴に合ったスイングを身につけていくのも良いのではないかと思います。
普段シニアのプロのスイングを注目して見ることないかもしれませんが、このように自分の先にいるベテランプレイヤーのスイングも参考にしながら、上達を目指していくのも良いと思います。