GEN-TENでのレッスンの様子をビデオで公開しました。
今回のテーマは「アプローチの超基本 ハンドファーストを覚える練習法」です。
アプローチでミスする原因としてクラブが先行してしまうハンドレートのエラーがあります。
正しくインパクトするためには手がボールよりも前にある状態「ハンドファースト」にしなくてはいけませんが、そもそもハンドファーストの本当の形を知っていますか?
ハンドファーストとは?
ハンドファーストとは、リードアーム(右利きの場合は左腕)がクラブヘッド(すなわちインパクトの時点ではボール)よりも先行している状態のことです。ハンドファーストのインパクトはボールを捕らえる理想的なインパクトと言われています。ちなみに、ハンドファーストの反対はハンドレートと言われ、スイングエラーの代表とされています。
なぜハンドファーストが良いのか?
ハンドファーストのインパクトが理想と言われる所以は、スイングシーケンスにあります。
Golf Swing Kinematic Sequenceはスイングを制御するための各部位の動く順番とスピードを表したものですが、ゴルフスイングでは、腰、胴体、腕、クラブという順番で加速されていくことで理想的なスイングになることが科学的に解明されています。
その科学的法則に基づくと、クラブよりも腕が先に加速されていることは良いスイングにおける必須要件ということになります。
画像引用:https://sports.yahoo.com/swing-sequence-kevin-tway-114641716.html
また物理的にも、スイングの加速は遠心力によって得られますから、一般的にクラブを押す動きよりも、引く動きの方が重要であると考えられています。ですから、クラブを引っ張る、すなわち手がクラブよりも前にある状態が理想的と言えるのです。
なぜハンドファーストは難しいのか?
では、なぜハンドファーストは難しいのでしょうか。
多くのレッスン書や、雑誌でもハンドファーストのインパクトについての重要性は記述されていますが、読んだからといってすぐに身につくものでないことを、それを試した多くのゴルファーは知っています。
ハンドファーストのインパクトが難しい理由はいくつかありますが、私はこの2つに集約されると思います。
1.)ボールに当てるという意識
2.)クラブを振るという意識
いずれも「意識」という曖昧な表現になっていますが、意識は実は科学的で、ゴルフでは、「ターゲット」「ボール」「クラブ」という自分の体以外の3つの要素がスイングを作っています。
ボールに当てるという意識
多くのゴルファーは、ボールを置かない素振りであれば、理想に近いスイングができます。
ハンドファーストもそうで、素振りで「ハンドファーストを作ってください」と言ってビデオを撮ると、ほとんどのゴルファーがその形を作ることができます。
これは「ボール」という丸い物体を真っ直ぐに飛ばそうとする意識がスイングに変化を与えているということがわかります。
クラブを振るという意識
もう一つは、クラブを振るという意識です。
ボールを置かなくても「クラブを速く振ってください」というと、多くのゴルファーはハンドレートの状態になります。
これはクラブを速く振り出すと、遠心力も同時に強く働くために、クラブが外に投げ出される動き(キャスト)が起こり、その結果クラブが手元よりも速く動きハンドファーストにならなくなります。
このクラブを速く振るための動きであるはずのハンドファーストが、クラブを速く振ろうと思うとできなくなるという矛盾は、クラブヘッドを速く振るという事柄を正確に把握できていないから起こります。
これらの意識がスイングに及ぼす影響は「意識が及ぼすスイングへの影響」をご覧ください。
どうやってハンドファーストのインパクトを作るのか?
今回のドリルもそうですが、まずは意識を変える必要があります。
要するに、意識と動作を埋めるという作業として練習やドリルを活用するということです。
今回ご紹介した練習のように、ターゲットやボールを意識してできるドリルは特に効果が高いです。
さらに感覚派の方はこちらのブログも参考にしてみてください。
メルマガ登録もよろしくお願いします。