読書ログ『投資家みたいに生きろ: 将来の不安を打ち破る人生戦略』

夫婦2人が95才まで生きると老後資金2000万円が不足するという「老後2000万円問題」。
そんな現代において、投資家の筆者が出した回答は「元気でいる限り長く働き続けること」「将来に備えて収入の一部を投資に回すこと」という2つ。投資家という仕事の中から見えた解決法を提案した内容です。

著者の藤野英人さんのFacebookはフォローしていることもあり、普段の投稿も拝見しているのでその投稿の内容も含めて非常に共感できました。

目次

投資とは未来を切り拓くこと

冒頭で書いた、「元気でいる限り長く働き続けること」「将来に備えて収入の一部を投資に回すこと」は繋がっている。
長く働き続けるためには、自己投資によって学び続けることが必要だからだ。

投資とは不確実性(リスク)を取ることで成果(リターン)と得ることを言うが、けっきょく誰かがそのリスクをとっているから、今私たちが働く会社も、あらゆる商品やサービスも存在している。

もちろんそれはお金だけではなく、人の時間や労力、知恵、情熱なども含めた全ての資源が投下され、その結果として新たなサービスが生まれて世の中が便利になったり、それにより生きる幸福度が増しているのが社会だということに改めて気づかされる。

要するに、不確実な何かを始めるということはリスクであり、そのリスクによって新たな未来が生まれていると言える。自己投資にもこの考え方は不可欠だ。

そしてそのリスクを取るためには「エネルギー」が必要であり、エネルギーは「主体性」「時間」「お金」「決断」「運」の掛け算によって構成されている。

エネルギー
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①主体性(やりたいこと)
 ×
②時間(平等に与えられたもの)
 ×
③お金(過去・未来の缶詰)
 ×
④決断(成功体験の積み重ね)
 ×
⑤運(謙虚な気持ち)

中でも②時間(平等に与えられたもの)、③応援する気持ちでお金を使う、④決断(成功体験の積み重ね)は覚えておきたい内容だった。

時間はもちろん誰にでも平等に与えられたものというのは自己啓発本などでよく聞く内容ではあるが、投資の考えとして「時間の経過とともに価値が増していくもの」というのが印象的だった。何かスキルを身につけるにしても、時間の経過によって価値が増していくことにエネルギーを使うと意識していきたい。

お金については、筆者はお金を使うと言う経済行為に「応援の気持ちを込める」ことの重要性を語っています。好きだったお店やサービス、商品が消えていくことは誰もが経験したことがあると思うが、それは購入=応援が少なかったから無くなるのであり、自分にとっての消費であってもこの応援の気持ちを込めることで、その消費は投資的意味合いを持つようになります。
普段は無自覚にお金を使うことが多いですが、例えば同じものを買うのにも、応援したい企業や商品のものを選ぶことでもお金を使う意味が変わってくると思います。

決断は「4つの決断の軸」(損得、善悪、美醜、好き嫌い)で決断を下すことが多いが、中でも好きか嫌いかという直感を大切にすることの重要性を語っています。
特に経営をすると損得の決断が多くなり、そのせいか仕事を離れても損得で意思決定してまうことがある。例えば服や、車などの購入もそうだが、仕事じゃないのだから好きなもの自分が気に入ったものを買えばいいのに、結果的に損得で選んで買ったがためにあまり気に入らないものを使っていると言うケースがある。
好き嫌いで選んではいけないと言う固定概念があるので、改めたいと思いました。

長い人生で必要な資産

さて、投資によって得られるものは資産ですが、ここでは「目に見える資産 = お金やプロダクト」と「目に見えない資産 = スキルや健康や人間関係)について語られています。

稼いだお金を家や車、衣類や食事などのプロダクトに投資する人もいますが、目に見えない資産への投資を促しています。
これは以前に読んだライフシフトでも書いてありましたが、商品やサービスや企業のライフサイクルが早くなること、そして就業年齢が高まり労働期間が長くなることで、人は一つの仕事だけで生涯を終えることが難しくなるため、スキルや人間関係の再構築を何度か経験することで価値を高めていく必要があるという内容です。
目に見えない資産はその人自身に紐づく価値となるので、替えがきかない人になることで、会社が変わっても個人の価値で仕事をしていけるというのが最も大きな資産になるというわけです。

自分を表現する

この他にも時間の使い方や、努力を継続することの重要性など有益なことが書いてありましたが、もっとも意識して続けたいと思ったのは、自分を表現するということです。
実際に私もブログを書いたり、SNSもやっていますが、「人の目にさらされる」という経験をさらに積み上げることでフィードバックを受けたり、新たな繋がりを生み出すというのは、自己投資の中でも大切なことだと思いました。

この記事を書いた人

ゴルフ活動家
ゴルフビジネスに特化したコンサルティング、ゴルフ場のオーナー代理人、ゴルフコース改修プロジェクトマネージャー、人材育成のためのコーチング、セミナーや執筆をしてます。詳しくはプロフィールページをご覧ください。

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